SSLはすでに脆弱な通信方法であり、TLSに通信方法が移行しています。
Webサーバーである Apache httpd や Nginx では、SSLを無効にしていても、メールシステムで使用する Postfix や DovecotでSSLが有効になったままの環境があります。
Postfix(SMTP)やDovecot(POP3/IMAP)で、SSLを無効にするには以下の操作を実施します。
Postfix SSLの無効化
PostfixでSSL通信を無効にするには、以下の設定を追加します。
# vi /etc/postfix/main.cf smtp_tls_protocols = !SSLv2, !SSLv3 smtp_tls_mandatory_protocols = !SSLv2, !SSLv3 smtpd_tls_protocols = !SSLv2, !SSLv3 smtpd_tls_mandatory_protocols = !SSLv2, !SSLv3
設定が完了したら、Postfixを再起動してください。
systemctl restart portfix
Postfix SSL無効化の確認
設定を有効にしたら、以下のコマンドでSSL通信ができないことを確認します。
# openssl s_client -connect localhost:465 -ssl3 # openssl s_client -connect localhost:587 -starttls smtp -ssl3 # openssl s_client -connect localhost:25 -starttls smtp -ssl3
コマンドを実行して「ssl handshake failure」となればSSLが無効化されていることになります。
証明書の内容が表示された場合には、SSL通信が無効化されていませんので、設定を確認してください。
Dovecot SSLの無効化
同様に Dovecot のSSLを無効にするには、以下の設定を変更します。
# vi /etc/dovecot/conf.d/10-ssl.conf ssl_protocols = !SSLv2 !SSLv3
設定が完了したら、Dovecotを再起動して設定を有効にします。
# systemctl restart dovecot
Dovecot SSL通信 無効化の確認
設定を有効にしたら、以下のコマンドでSSL通信ができないことを確認します。
# openssl s_client -connect localhost:993 -ssl3 # openssl s_client -connect localhost:995 -ssl3 # openssl s_client -connect localhost:110 -starttls pop3 -ssl3 # openssl s_client -connect localhost:143 -starttls imap -ssl3
コマンドを実行して「ssl handshake failure」となればSSLが無効化されていることになります。
証明書の内容が表示された場合には、SSL通信が無効化されていませんので、設定を確認してください。
以上の作業で Postfix ならびに Dovecot のSSLv2.0とSSLv3.0の通信を無効にすることができます。